本稿は限られた人数、限られた時間、限られた資源の中で、品質を向上させるための手法の一つとして「品質規格を用いた効率的なテストリソース配分」について述べてきた。
一般的に品質向上というと、品質規格を説明し、品質規格に合わせたテストを実施するという話が多いかと思われる。確かにこれも一つの品質向上のための方法であり、品質向上に向けて必要なことである。
ただ、繰り返しになるが、開発コスト削減や納期短縮が叫ばれる中、品質規格に沿って全ての項目を抜け漏れなくテストすることは到底できないであろう。求められていることは、いかに短期間、少人数、低コストで品質を担保できるかである。
本稿で述べてきたテストリソース配分は、品質への寄与が少ないテスト項目やレビュー項目を減らし、品質への寄与が大きいテスト項目やレビュー項目を増やすことにより、効率的に品質を高めることを目指したものである。テスト工数を増加させる話では決してない。
現場の開発者は恒常的に高負荷状況にあり、これ以上の負荷をかけることは現実的ではなく、品質への寄与も少ないのではなかろうか。
また、テストリソースの配分は、現場の開発者が個別に実施するものではなく、プロジェクトのマネージメント層が実施するテーマである。
品質向上を現場の開発者の努力のみに任せるのではなく、マネジメント層が品質をコントロールすることが必要ではないだろうか。
本稿が日々の開発に忙殺されている現場の方々の助けになるように活用いただければ幸いである。
以上
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─ Index ─
-01- はじめに
-02- ソフトウェアの不具合が企業の存続に関わる大問題に発展
-03- 製品開発費の4割超をソフトウェア開発費が占める
-04- 品質の確保を阻む開発現場の現状
-05- 国際的なソフトウェア品質の定義
-06- ソフトウェアテストの戦略的リソース配分
-07- STEP1 開発している製品の製品戦略や製品特性を元に目指すべき品質(To Be)を定義する
-08- STEP2 現在のテスト項目や工数から現状の品質(As Is)を可視化する
-09- STEP3 目指すべき品質と現状の品質のGAP からテスト項目やリソース配分を検討する
-10- まとめ